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内容説明

2020年8月発行

新問題研究 要件事実 付―民法(債権関係)改正に伴う追補―
司法研修所編 ISBN 978-4-86684-048-2
書籍コード 500218 A5判 188頁 定価 1,650円(本体 1,500)
 本書は,法科大学院の学生をはじめとした,これから要件事実についての考え方を学ぼうとする者を対象として,典型的な訴訟物及び攻撃防御方法を題材に,要件事実についての基本的な考え方を解説したものである。
 本書では,売買契約に基づく代金支払請求訴訟,貸金返還請求訴訟,所有権に基づく不動産明渡請求訴訟,不動産登記手続請求訴訟,賃貸借契約の終了に基づく不動産明渡請求訴訟,動産引渡請求訴訟の六つの訴訟類型について,それぞれ当事者双方の言い分を記載した具体的な設例に基づき,要件事実についての考え方が平易に解説されており,本書を利用して学ぶことで基礎的な知識が習得できるようになっている。紛争となっている具体的な事実関係を法的に分析し,問題点を整理する能力が求められる法律実務家を目指す者にとって,本書は必読の一冊であるといえよう。

(追補はしがき)
 当教官室では,平成23年9月に,要件事実についての基本的な考え方を平易に解説することを目的として,「新問題研究 要件事実」(以下「本冊」という。)を作成したところであるが,平成29年法律第44号(以下,単に「改正法」という場合がある。)によって民法の債権関係規定等が改正され,同号による改正後の民法は,一部を除いて令和2年4月1日に施行されることになった。そこで,今般,別冊「新問題研究 要件事実 追補 ―民法(債権関係)改正に伴う追補―」を発刊し,解説を追加して補うこととしたものである。

 本書は,本冊「新問題研究 要件事実」と別冊「新問題研究 要件事実 追補―民法(債権関係)改正に伴う追補―」を合冊のうえ,「新問題研究 要件事実 付―民法(債権関係)改正に伴う追補―」として刊行するものである。

目  次

この教材の使い方
第1章 売買契約に基づく代金支払請求訴訟
 第1問 売買代金支払請求
 第2問 売買代金支払請求(消滅時効の抗弁)
 第3問 売買代金支払請求(履行期限の抗弁)
第2章 貸金返還請求訴訟
 第4問 貸金返還請求
 第5問 貸金返還請求(弁済の抗弁)
第3章 所有権に基づく不動産明渡請求訴訟
 第6問 土地明渡請求(所有権喪失の抗弁)
 第7問 土地明渡請求(対抗要件の抗弁)
 第8問 土地明渡請求(対抗要件具備による所有権喪失の抗弁)
第4章 不動産登記手続請求訴訟
 第9問 所有権移転登記抹消登記手続請求(所有権喪失の抗弁)
 第10問 所有権移転登記手続請求(取得時効)
 第11問 抵当権設定登記抹消登記手続請求(登記保持権原の抗弁)
第5章 賃貸借契約の終了に基づく不動産明渡請求訴訟
 第12問 土地明渡請求(民法上の期間満了による賃貸借終了,建物所有目的の抗弁)
第6章 動産引渡請求訴訟
 第13問 動産引渡請求(即時取得,悪意の抗弁,過失の抗弁)
判例索引
事項索引
(巻末)
新問題研究 要件事実 追補―民法(債権関係)改正に伴う追補―
  第2問 追補 債権の消滅時効について
  第4問 追補 諾成的消費貸借契約について
  第5問 追補 弁済について
  第12問 追補 賃貸借契約について


イギリスの土地及び遺産管理に関する法令
法務省大臣官房司法法制部編(法務資料第467号) ISBN 978-4-86684-049-9
書籍コード 500217 A5判 570頁 定価 5,900円(本体 5,364)
 この資料は,「イギリスの土地及び遺産管理に関する法令」として,イギリスの1925年財産法,2002年土地登記法,2003年土地登記規則,1972年土地負担法及び1925年遺産管理法の各法令(2020年1月1日現在)を翻訳したものである。
(はしがきより)
 巻頭には,「イングランドにおける不動産法の概要」(杉浦保友),「イングランド不動産法改正の経緯」(西山敏夫)の2本の概説が収録されている。

目次抜粋

はしがき
[概説]イングランドにおける不動産法の概要
杉浦保友
はじめに/1925年土地改革諸法のその後の改正法/現代イングランド不動産法の基本概念/未登記土地制度と1972年土地負担法の下での土地負担登記制度/2002年土地登記法の下での土地権原の登記制度/土地信託制度(Trust of Land)/共同所有制度(Co-ownership)/不動産賃借権(Leasehold)制度/1925年遺産管理法の下での遺産分割制度/相隣関係/その他の特記事項
[概説]イングランド不動産法改正の経緯
西山敏夫
イングランド不動産法の構造/改正の背景/主な論点/改正の経緯/1925年法の特徴
[翻訳]1925年財産権法
第1編 コモンロー上の不動産権とエクイティ上の権益及び権限に関する一般原則
第2編 契約,約款及び他の証書
第3編 譲渡抵当権,地代負担及び委任状
第4編 エクイティ上の権益と債権的財産権
第5編 不動産賃借権
第6編 権限
第7編 永久拘束と永久積立て
第8編 (削除)
第9編 取り消し得る処分
第10編 遺言
第11編 雑則
第12編 解釈,管轄と一般条項
[翻訳]2002年土地登記法
第1編 前置き
第2編 権原の初めての登記
第3編 登記済みの土地の処分
第4編 通知登録及び制限登録
第5編 土地上の負担
第6編 登記,一般
第7編 特殊な事案
第8編 電子譲渡
第9編 無権原占有
第10編 土地登記所
第11編 司法的判断
第12編 雑則及び一般原則
[翻訳]2003年土地登記規則
前文
第1編 権原登記簿
第2編 索引
第3編 申請:一般規定
第4編 初めての登記
第5編 初めての登記に対する予告登録
第6編 登記土地:申請,処分及び各種の記載
第7編 通知登録
第8編 不動産制限登録
第9編 土地上の負担
第10編 境界線
第11編 権原の質
第12編 変更と訂正
第13編 情報その他本編の解釈
第14編 雑則及び特別事案
第15編 一般条項
第16編 経過措置
[翻訳]1972年土地負担法
[翻訳]1925年遺産管理法
第1編 不動産の委譲
第2編 遺言執行者と遺産管理者
第3編 遺産の管理
第4編 残余財産の分配
第5編 補足
[資料]
・イングランド不動産法関連法令(英文と日本語訳)一覧
・イングランド不動産法 用語集


家裁調査官研究紀要 第27号
裁判所職員総合研修所監修 ISBN 978-4-86684-046-8
書籍コード 500209 B5判 392頁 定価 7,950円(本体 7,227)
研 究
 子の利益に資する面会交流に向けた調査実務の研究
 … 小澤真嗣ほか

目次抜粋

第1 研究の目的及び方法
 1 研究の目的
 2 研究の方法
第2 子にとっての面会交流の意義
 1 先行研究の概観
 2 面会交流の意義の整理
第3 面会交流の在り方の検討における考慮要素
 1 先行研究における考慮要素
 2 本研究において提案する考慮要素
 3 決定樹を参考にした考慮要素の系統的な検討方法
第4 面会交流の在り方の検討プロセス
 1 面会交流の在り方の検討プロセスの整理
 2 面会交流の在り方の検討プロセスの概要
 3 具体的事例における面会交流の在り方の検討プロセスの実際
第5 調査官活動における留意事項
 1 調査受命における裁判官・調停委員会との連携,役割分担
 2 事案全体の見立てを踏まえた調査のタイミングの検討
 3 試行の目的に関する父母との認識共有
 4 裁判官・調停委員会の手続進行に資する調査官意見の提示
第6 面会交流事案における調査実務の指針の提案
第7 おわりに
(資料1) 事例一覧表
(資料2) 面会交流が争点となる事件に関する裁判例一覧表
(資料3) 先行研究のレビュー
(資料4) 先行研究で挙げられている考慮要素
(資料5) 各考慮要素の解説
(資料6-1) 課題と事例及び裁判例との対照一覧表
(資料6-2) 課題ごとの重要な考慮要素一覧表
(資料6-3) 課題ごとの考慮要素に関する検討方法
(資料7-1) 具体的条件を検討する際の着眼点と取決めの例
(資料7-2) 具体的条件を検討する際の留意事項
(資料8) 事例集
(資料9) 面会交流事案における調査実務の指針